【大学編入】早稲田大学電子物理システム学科 編入学試験合格体験記
こんにちは、2025年度早稲田大学の編入学試験(推薦)で基幹理工学部電子物理システム学科に合格したミッターです。わたしは早稲田大学の編入について、体験記が少なく、情報を得るのに苦労しました。そこで、私がどのようにして合格したのかの道のりをだらだら書いていきたいと思います。早稲田大学に興味のある高専生の参考になればと思います。冗長な文章になりますが、ゆるーく見てってください。
プロフィール
・Nickname:ミッター
・出身校:小山高専電気電子創造工学科
・席次:2年次17/84位 3年次4/75位 4年次6/78
・TOEIC:870点(4年生の10月)
・受験校:早稲田大学基幹理工学部電子物理システム学科(推薦)
・併願校:横浜国立大学理工学部電子情報EP(推薦貰えたので受けてません)
・趣味:旅行、洋楽
・好きなもの:バーガー、ラーメン、コーヒー⇦三種の神器
志望理由
早稲田大学を選んだ理由はいろいろありますが主な理由を書いていきます。
・キャンパスが東京(新宿区)で都会である
・就職が強い
・学生のレベルや研究力が旧帝大やTOCKYと同等かそれ以上である
・推薦で行ける
・半導体に関する気になる研究室がある
・給付型奨学金が充実している
推薦入試について
早稲田大学の指定校型推薦入試は2024年度から導入された新しい入試です。そのため、これに関する情報は少ないです。ここではこの推薦制度について軽く説明していきます。
指定校推薦とは早稲田大学と高専との信頼関係に基づいて行われる推薦で、各高専は一学年につき、(おそらく)1名を推薦することができます。推薦の主な条件としては4年次の成績が上位10%以内であること、TOEICを受けていることです。一番大事な条件が成績ですから順位はなるべく高く取っておきましょう。もしほかに早稲田を志望している人がいた場合は、成績が高いほうが推薦されます。
推薦を貰うことは決して楽なことではないです。編入の勉強をしながらテストでいい点数を取らなけれべならないので、後期はけっこう苦痛でした。推薦を貰えた人は自信を持ってください。
ところで、世の中には推薦入試を毛嫌いする一般試験至上主義なる人間がいます。「推薦は逃げ」「学力入試にあらずんば人にあらず」といった自論を説いていますが、wakatteTVの見すぎだと感じています。
そのため、推薦で大学に行くのをためらっている人もいるのではないでしょうか。しかし、心配いりません。編入する人の半数(体感)は推薦で編入しています。実際多くの国立大学で推薦入試を実施しており、千葉大、九州大、宇都宮大などにいたっては全て推薦です。また、学力入試で編入した人の多くが、推薦で行けるなら行ったほうがいいと言っています。ですので、行きたい大学に推薦で行けるのであれば推薦で行くことをお勧めします。大学は入ったもの勝ちです。悔いのないような大学選びをしましょう。
学校生活
私が早稲田を志望し、受験するまでに至った学生生活をたらたら書いていきます。早稲田の推薦は面接とTOEICだけなので、細かい勉強法については全部端折ります。
1年次
入学時から大学に進学することは決めていて、大学のレベルもちょうどよく、祖母の家が神奈川なこともあり、横国あたりに行けたらいいな~と思ってました。
入学してすぐに英検2級を取得しましたが、学校のティーチャーから編入試験にTOEICが利用されることを教えてもらい、TOEICの勉強を始めました。2月に初めてTOEICを受けて、その結果は585点でした。はじめてにしては上出来ではないでしょうか。
いい大学に行きたい気持ちはありましたが、一年次の成績はあまりいいほうではなく、20位くらいだった気がします。
2年次
遊ぶ金欲しさに夏休みからバイトを始め、勉強と両立できるように頑張ってました。
しかし順位は16位と微妙で、このままでは横国ではなく宇大になってしまうのではないかという焦りがでてきました。
春休みにTOEICを受け、755点を取得し、自信をつけることができました。
この時はまだ何も編入の情報は得てません。
3年次
テスト勉強に力を入れたおかげで100点を恒常的にとることができ、順位を上げていきました。横国や千葉大を見学し、推薦で千葉大に行くのもアリだなと考えていました。
夏に受けたTOEICが805点で自信がつき、勉強の意欲が湧いてきました。春休み前から、大学の過去問を集め、志望校を一般で横国、推薦で千葉大、滑り止めで宇都宮大にしようと考えてました。
4年次
3年の成績がよかったため油断してしまい、前期中間テストで9位にまで転落してしまい、結構落ち込みました。半ば推薦のことを諦めていましたが、とりあえず最後まであがくことにしました。夏に編入試験に集中するため、バイトをやめました。夏休み中は徹底研究を少しずつ進めていました。
半導体の勉強や研究を深くできる大学を調べていく中で、早稲田大学に編入制度があることを知りました。それまで私は国立主義の人間でしたが、みんなの高専チャンネルさんの早稲田大学編入紹介動画を見たり、早稲田に関する情報を集めたりする中で、就職や学生の質、研究力が旧帝や筑波と同等かそれ以上であることを知り、早稲田に魅力を感じてきました。
その中でも電子物理システム学科に興味のある研究室があり、そしてほかの学科と違い3年次編入であることから、ここ結構いいんじゃないかと感じました。
私立は国立に比べ学費が高く、試験日が遅いといった欠点があります。しかし、早稲田には給付型の奨学金が充実していること、また推薦入試は7月に行われることを知り、徐々に志望度が増していきました。また、推薦の条件が4年次の成績が上位10%以内で、自分ならギリギリ行けるのではないかと考え、後期のテストは本気で取り組もうと決心しました。
10月のTOEICで870点を取得し、編入用のTOEICの準備はバッチリになりました。
最終的な志望校は推薦で早稲田、一般で横国にしました。宇大は私の年から一般試験を廃止してしまったため、志望校から外しました。
早稲田の推薦はまだ始まったばかりで情報がほぼほぼなかったため、担任のティーチャーに相談をし、情報を集めてもらえるようお願いしました。
自転車が盗まれるというハプニングもありながら、すべてのテストをやり切った私はとりえず早稲田のことは忘れ、春休み中は横国の対策に全力を注ぎました。ここでは勉強法をながながと書くことは控えますが、DOUTORや図書館を利用し、一日7~9時間勉強していました(詳しくはstudyplusをみてね)。
3月の下旬に最終成績がでて、見事目標の上位10%を達成することができ、ガッツポーズをしました。
5年次
4月に担任のティーチャーに早稲田の推薦を希望する旨を伝え、校内選考の結果が出るまでは横国対策をしていました。5年生になるとほとんどが選択科目になりますが、なるべく前期の科目を少なくして勉強時間を確保していました。
早稲田の推薦入試に出願するには志望理由書を1000文字で書かなければならなりません。校内選考の結果は出ていませんでしたが、出願期間が迫っていたのでGW中に本やネットを活用しながら書いていきました。
GWが終わり、担任のティーチャーから通りすがりに「推薦OKだよー」といわれ、早稲田の推薦が確定し、私の横国の勉強は終了しました。担任のティーチャーに推薦書の作成をお願いし、その後は国語のティーチャー二人に3回、担任のティーチャーに1回志望理由書の添削をしてもらい、人に見せても恥ずかしくないように仕上げました。志望理由書にはなぜこの大学でなければいけないのかを意識しながら書きました。
具体的な構成としては、志望する理由に約150文字、学びたいことについて興味を持ったきっかけに300文字、関心を持っている技術について325文字、大学での学び、その大学にしかない特徴について120文字、大学の学びを活かした将来像について100文字です。
出願後は募集要項に基礎的な知識を試問とあったので、数学を教科書と徹底研究、力学を大学生の初等力学、電磁気を教科書で少しずつ復習していました。また、志望理由書に半導体について学びたいと書いていたので、電子工学の復習もしていました。
面接対策として、大学のHPを用いて、大学の特徴や生きたい研究室についての情報をまとめていました。また、本やネットの情報を駆使して、様々な質問に答えられるように回答を作成していました。さらに、自分の興味のある分野(私の場合は半導体)についての本やニュースを読むようにして、知識を深めるようにしていました。
6月の下旬ころから研究室や担任のティーチャーなどに合計4回ほど面接練習をお願いしました。面接練習ではどんな質問に対しても自信をもって回答することを心掛けました。最初の練習ではほとんどまともに答えることができませんでしたが、4回目ともなると自然としっかり受け答えできるようになっていきました。
試験
受験日前日
池袋の東口から徒歩5分程度のところにホテルを予約していたのでそこに泊まりました(試験日の一カ月以上前に予約するのがおすすめ)。ホテルはなるべく駅近、早稲田まですぐのところに予約するようにしておくとどんなトラブルにも対応できると思います。
大学までの道のりを下見し、その後はホテルで面接対策をまとめたノートを確認しながらゆったり過ごしていました。ホテルに行くときは自前の髭剃りを持って行きましょう。わたしは自分のものを忘れてきてしまい、アメニティを使ったらカミソリ負けをしてしまい焦りました、、、
試験当日
学校には試験時間の4~50分前に到着しました。待っている間はメモした内容を確認しながらドキドキしていました。わたしの学科の受験者は2人でした。面接官の先生は2人で、面接の時間はおおむね15分程度でした。先生方は私の志望理由書やTOEICの点数を見ながら適宜質問していました。
以下に私の面接の内容を書いていきます。
・志望理由をお願いします
・半導体に興味を持ったきっかけはありますか?(志望理由で半導体について話した)
・緊張してる??笑(結構緊張しているのがばれた笑)
・大学では単位取るの大変になるけど大丈夫?
・同じ高専出身の人と協力しながら単位取ってね
・半導体学ぶ上で量子力学や統計力学が必要になるから頑張ってね
・TOEIC870点もあるんだ!すごいね!
・留学はしたことある?
・修士だと留学行きやすいよ
こんな感じで終始和やかで先生方も優しかったです。途中からほぼ雑談みたいになっていて、口頭試問もなく、少し拍子抜けしてしまいました笑
ちなみに建築科は集団面接(2人)だったらしいです。
おそらく志望理由をしっかりして、やりたいことを明確化していれば全然問題ないように感じました。
試験終了後は時間が余ったので私服に着替えて高田馬場で食べ歩きしたり、本キャンに行って早稲田グッズを買ったりしました。
二週間後に結果が出て想定通り合格でした。
最後に
早稲田の行っている指定校推薦という入試方式は、推薦をもらえるとほぼ合格がもらえるらしいです(去年の先輩は全員合格)。ですので早稲田の推薦を貰えた方は自信をもって受けてきてください。(だからと言って大学調べや面接対策を怠ってはいけませんが)
大学選びをする際、高専生は基本的に国立大学しか見ていないと思います(私もそうでした)。しかし、実際に私立である早稲田大学を調べてみると、(科研費や世界大学ランキングの観点で)意外と研究が強かったり、就職も東大や東工大とそん色がないくらい強いです。ですので、国立だけでなく早稲田を視野に知れてみるのもアリだと思います。オープンキャンパスに行ってみるのもいいかもしれません。(今年のオーキャンには高専生対象のブースがありました。)
私は推薦で早稲田に行きますが、推薦を貰えないことも考えてほかの大学を一般で行けるように勉強することをお勧めします。(早稲田の推薦がもらえたら辞めてもOKです)
テスト勉強と編入勉強を同時進行で進めるのは大変ですが努力した分だけ自分に返ってくると思います。辛いのは今だけですの頑張りましょう。
4年生の成績上位10%に持っていくコツですが、一つ目は選択科目について点数の取りやすい科目の情報を事前に手に入れること、二つ目は試験勉強は2週間前から行うこと、3つ目は諦めないことです。正直運の要素もありますがこれを意識すれば上位10%に入れます。当たり前ですが過去問も何とかして手に入れましょう。
早稲田の推薦について注意することがあるので書いておきます。推薦の条件の4年生の成績上位10%ですが、現在の学科人数が39人の場合、出願できるのは4位からではなく3位からになります。また、3年次編入できるところは電子物理システムと建築科の2学科のみで、ほかは2年次編入になります。そのため、この2学科以外を志望する人は2年次編入を許容できるかどうかが問題になります。
私立の懸念点として挙げられるのが学費が高いことです。しかし早稲田は給付型奨学金が充実しており、都の西北奨学金を使うと年間70万もらえるので、負担は減ると思います。私の家は決して裕福ではありませんが、奨学金で何とかしていこうと考えています。
早稲田について興味を持っている高専生に少しでも参考になればと思います。
何か質問がある方は私のTwitter(@hello_hennyu)に連絡してください。
リンク集
以下に体験記で言及した本や動画のリンクを貼っておきます。
早稲田の推薦入試に関するサイト
志望理由書を書くのに利用した本
面接対策に使用した本
私のtwitter(X)アカウント
*1:ここに書いてあるのは2024年現在の情報になります。